PR TIMES MAGAZINE|広報PRのナレッジを発信するWebメディア
記事検索
title

イベント告知・開催のプレスリリースの書き方|成功のポイントとオンライン・オフライン事例5選【テンプレートあり】

イベント開催を告知する際、プレスリリースは効果的な発信手段です。従来はオフライン開催が中心でしたが、近年はオンラインやハイブリッドなど多様な形式が広がり、開催方法に応じた情報発信の工夫が求められています。

プレスリリースを通じてイベントを周知することは、商品の認知拡大や企業ブランディングの強化につながるだけでなく、メディア露出による新たなつながりや、集客効果を高めるきっかけにもなります。

本記事では、「イベント開催」のプレスリリース作成時に、必ず盛り込みたい内容や注意点などを、PR TIMES社員の監修のもと詳しく解説。参考になるオンライン・オフラインイベント開催のプレスリリース事例を含めてご紹介し、実務で活かせるヒントをまとめています。

上記のプレスリリーステンプレートのダウンロードファイルは、「解説付きWordのテンプレート」と「PR Editorのテンプレート」の2種類。活用方法については、「Wordファイルインポート機能とは?使い方とメリット・注意点」をご覧ください。

目次
  1. イベント告知・開催のプレスリリースとは?

  2. イベント開催のプレスリリースを配信するメリット

  3. イベント開催のプレスリリースに必ず盛り込みたい6つの項目

  4. イベント開催のプレスリリース作成にあたり注意すること

  5. オンライン/オフライン別プレスリリースの工夫

  6. 担当者推薦!プレスリリース配信事例5選

  7. プレスリリース作成の基礎知識

  8. POINT解説付き!テンプレートダウンロードはこちら

  9. さいごに

  10. イベント開催のプレスリリースに関するQ&A

イベント告知・開催のプレスリリースとは?

イベント告知・開催に関するプレスリリースは、単なる案内文ではなく「ニュース性をもった情報発信」です。企業や団体が実施するイベントを広く知らせることで、メディア露出や参加者集客、さらにブランド価値の向上を狙えます。

効果的なプレスリリースは、イベントそのものの成果を最大化するだけでなく、開催後も企業活動の資産として長期的に活用できます。

プレスリリースでイベントを告知する意味

イベントをプレスリリースで告知することは、メディアに取り上げてもらう可能性を高めると同時に、信頼性のある公式情報として広く拡散できる意義があります。公式サイトやSNSだけでは届かない層にリーチでき、結果としてイベントの注目度や参加意欲を高められます。

メディアを通して、ニュース記事や紹介記事につながる点も大きなメリットです。

「広報目的」と「集客目的」の両面を持つ情報発信

イベントのプレスリリースは「広報目的」と「集客目的」の両方を兼ね備えています。広報の観点ではブランドや企業姿勢を社会に伝える機会になり、集客の観点では参加者数を増やす直接的な効果を期待できます。

つまり、社内外のステークホルダーに一貫した情報を届ける「認知」と「動員」の両立を叶えてくれます。

イベント開催のプレスリリースを配信するメリット

イベントの開催は、プレスリリースを配信する絶好のチャンスです。ここでは、配信で得られる4つのメリットをまとめました。

メリット1.メディアの取材を誘致できる可能性がある

イベント開催のプレスリリース配信は、開催告知がニュースとして取り上げられるだけでなく、当日にメディア取材につながる可能性があります。話題性があったり、季節性があったりするとメディアから取材の申し込みが入りやすくなります。開催告知をニュースにしてくれたメディアにこちらから取材の声掛けをしてみてもよいでしょう。

当日は、メディア向けの資料や会場に取材場所を設置するなど、取材や撮影がしやすいよう準備しましょう。

メリット2.イベント参加者の集客につながる可能性がある

開催告知のプレスリリースを配信することで、メディアからの注目を集め、ニュースとして取り上げられるきっかけになります。多くのメディアがプレスリリースの情報を取り上げてくれることで、情報を目にした人がイベントに参加する可能性が広がります

配信するプレスリリースには、イベント申し込みの情報を必ず記載しましょう。事前申し込みが必要な場合は、申込方法を明記し、イベントの特設サイトのURLや電話番号など、申し込みに必要な情報を漏れがないように、そして申し込みが不要な場合でも、当日の参加方法について必ず記載します。

また、コラボ企画のイベントの場合は、自社とコラボ相手の双方のソースからの申し込みが見込めます。通常の自社の取り組みではつながることのできない層との出会いとなるかもしれません。積極的に情報発信していきましょう。

メリット3.イベントの対象商品やブランドなどを改めて訴求できる

特定の商品やサービスを対象としたイベント開催は、それらを訴求できる場になります。新しく出た商品やサービスでなくても、イベントをきっかけに該当の商品・サービスを初めて知った人に対して、改めて訴求できるよい機会です。プレスリリースの後半には商品やブランドの紹介文章、概要・イメージ画像を入れておきましょう。

メリット4.開催後の情報資産として残せる

プレスリリースは発表後も公式な情報として残り続けます。そのため、参加できなかった人が後から情報を確認できるほか、社内での記録や将来の広報活動の参考資料としても活用可能です。

さらに、検索エンジン経由での長期的な流入を見込めるため、イベント単体の成果だけでなく、中長期的なブランド認知の向上にも寄与します。

【番外編】参加できなかった人が情報を後追いする可能性がある

イベント開催のプレスリリースを目にしたものの、どうしても日程が合わずに参加できない人もいます。読み手が高い興味関心を持った場合、「あのイベントどうだったかな」と、情報を後追いしてくれることがあります。

そのため、イベントを開催する際には、開催後にレポートを配信することをおすすめします。例えばイベントの特設サイトに「イベント開催レポート 〇月〇日配信予定」などのテキストを入れておくことで、イベントでつながることのできなかった人との接点ができるでしょう。イベント関連は開催前と後に情報発信をするチャンスがあります。ぜひ有効活用しましょう。

なお「イベント開催レポート」のテンプレートやポイントについては、こちらの記事を参照ください。

イベント開催のプレスリリースに必ず盛り込みたい6つの項目

では、イベント開催のプレスリリースを作成する際に、必ず載せたい内容とはなんでしょう。伝えたい内容を網羅するために、必ず盛り込みたいポイントについてご紹介します。

1.イベント概要をわかりやすく明確に書く

開催日時・場所、参加申し込み方法、何をするイベントなのかなど、イベントの概要を記載します。プレスリリースのタイトル・サブタイトル・リードまでの部分に簡潔に記載し、読み手がプレスリリースを目にしたときに、興味をひくような情報を冒頭に入れるようにしましょう。イベントに著名人や専門家などを招く場合は、タイトルに入れるなどすると効果的です。

プレスリリースの後半部分には、イベント概要を項目ごとにまとめます。出演する著名人・専門家のプロフィール情報などは写真とともに記載しましょう。

2.実施目的や背景(企画の意図や社会的意義)

イベント開催のプレスリリースでは、単に「何をするか」だけでなく「なぜ行うのか」を明確に記すことが重要です。背景や意図を示すことで、メディアや参加者にイベントの社会的意義や差別性が伝わりやすくなります。

特に社会課題や業界動向に関連する場合は、ニュース価値が高まり報道される可能性も広がります。

3.登壇者・出演者・ゲスト情報

イベントの魅力を高める要素として登壇者や出演者の存在は欠かせません。肩書や実績を紹介することで、イベントの信頼性や注目度が高まり、参加意欲を喚起できます。

また、著名人や専門家の登壇はメディア記事化のきっかけにもなるため、できるだけ具体的かつ魅力的に情報を記載することが推奨されます。

4.イベントに関連する商品・ブランドイメージを表現したビジュアル

イベントのイメージを表現したビジュアルがあれば、プレスリリースに添付してその魅力を伝えましょう。リード下に配置するなど、タイトルからリードまでの情報と併せて目に入るようにすると効果的です。

また、参加した人だけが入手できる参加特典、イベント期間限定あるいはイベント会場だけで販売する限定グッズ等がある場合は、そのビジュアルも掲載します。

5.イベント関連商品やブランドの概要・背景を紹介する

イベントの対象となっている商品やサービス、ブランドの情報をきちんと紹介しましょう。イメージや魅力を伝えるビジュアルはもちろんのこと、どんな商品・サービスなのか、どういう背景で生まれたのかなどストーリーにして伝えます

イベントは商品やサービス、ブランドを改めて認知してもらうよい機会です。読み手が興味・関心を抱くように記載しましょう。

6.申込方法や問い合わせ先

集客につなげるためには、申込方法や問い合わせ先を明確に記載することが必須です。特にオンラインイベントの場合は申込ページや配信リンクへの導線、オフラインイベントでは会場アクセスや参加条件を丁寧に示す必要があります。問い合わせ窓口がわかりやすいことで、参加検討者が不安なく行動に移せる点も大きなポイントです。

イベント開催のプレスリリース作成にあたり注意すること

プレスリリースを書く時のポイントを見てきましたが、同時にどのようなことに注意して作成するとよいのでしょうか。イベント開催のプレスリリース作成時に、特に注意したいことを紹介します。

1.イベント開催概要は確定したものを正確に伝える

イベント開催のプレスリリースには、基本的には最終決定した情報を掲載します。どうしても配信タイミングまでに確定しなかった情報については、「・・・(予定)※最新の情報はWebサイトにてご確認ください」など、確定情報ではない旨と正しい情報を入手できる手段を明記しておきましょう

また、計画的に段階を分けて情報を露出していく形式をとるイベントもあります。そういったイベントの場合は、プレスリリースの配信計画も複数回設け、開催までに情報発信の波を作るのも手段のひとつです。

ただしプレスリリースはあくまでも、メディアや読み手に対して「企業・団体の新たな行動・結果を伝える」役割を持つため、一回の発信にニュースバリューを持たせる必要があります。特にイベント開催などにおいては、集客の観点からも何度も配信することを考えがちですが、新規の情報がない状態で「開催まであと●日!」というような再告知は避けましょう。

2.イベントへの集客を鑑みたタイミングで配信する

イベント開催のプレスリリースは集客にも大きく貢献します。そのため、配信のタイミングは非常に大切です。イベント開催の1ヵ月~2週間前までに配信を完了するように計画しましょう。まだ、メディアの取材を誘致する観点からも、直前の情報発信ではスケジュールが合わないことが少なくありません。特に会場に足を運ぶスタイルのイベントでは、開催日程が近いタイミングの配信では集客に結びつかないことが多く見られます。オンライン開催のイベントの場合も、開催の1週間前までには配信しましょう。

また、プレスリリースの読み手が参加しようとアクションしたときに、申し込み受付のサイトが準備中などの状況であると大きな機会損失です。必ず受付体制が整った状態で配信するようにしましょう。

オンライン/オフライン別プレスリリースの工夫

イベント開催の形式によって、プレスリリースに盛り込むべき情報や工夫は異なります。オンラインでは配信方法や視聴条件、オフラインでは会場情報や安全対策、ハイブリッドでは双方の参加導線を明示することが必要です。開催形態に応じて具体的な参加イメージを持たせることで、参加率を高められます。

オンライン開催の場合:配信方法・視聴条件

オンラインイベントでは、配信プラットフォームや視聴環境、参加条件を明確に記載することが求められます。ZoomやYouTube Liveなど、利用するサービス名を明記することで安心感が生まれ、参加者が迷わず準備できます。

さらに、録画の有無やアーカイブ配信の可否も付け加えると、参加を検討する後押しになります。

オフライン開催の場合:会場情報・感染症対策

オフラインイベントのプレスリリースでは、会場の立地や交通アクセスを記載することが信頼性につながります。特に大規模イベントでは、人数制限や入場方法、受付フローを具体的に示すことで参加者が安心して来場できます。視覚的に理解できる地図や会場写真も有効です。

ハイブリッド開催の場合:両方の参加導線を明示

ハイブリッド開催は参加形態が多様な分、導線の明確化が不可欠です。現地参加者には会場情報、オンライン参加者には視聴リンクを別々に案内し、混乱を防ぎましょう。

また、同時開催ならではの魅力を打ち出し「現地参加なら交流」「オンライン参加なら気軽に視聴」といった特典を明確に伝えることがポイントです。

担当者推薦!プレスリリース配信事例5選

ここでは、実際に配信された新商品に関わるプレスリリースの中から、参考になるものをご紹介します。整理された簡潔な説明や写真の効果的な活用など、各社とも工夫を凝らしたプレスリリースを作成しています。

事例1.株式会社プライム1スタジオ

  • 周年記念対象の製品がひと目でわかるタイトル
  • 対象製品とその世界観とともに開催概要を表現するビジュアル
  • イベントの内容と期間中入手できる商品などを分かりやすく紹介

参考:「デビル メイ クライ」シリーズ20周年記念イベント『Devil May Cry 20th anniversary』 SSS POPUP、開催! | 株式会社プライム1スタジオ

事例2.株式会社イオンファンタジー

  • キャンペーンの内容がひと目でわかるタイトル
  • イベントに関連する記念日をフックとした時期の設定
  • 実施期間中に行われる個々のイベントをカレンダーで分かりやすくまとめている

参考:OYUGIWA 海老名で「い~風呂WEEK」を開催 1月26日~2月6日の期間中、毎日特別なイベント湯を実施 | 株式会社イオンファンタジーのプレスリリース

事例3.100BANCH

  • タイトルでイベント主旨と新規性を簡潔に表現
  • イベント開催概要(日時・登壇者など)を記載したのち、特徴や実施背景を深堀りする構成

参考:エンタメの力で新たな就活のあり方を開拓するGEKI Inc.がオンラインイベント『ハマらない就活展』を1月29日に開催 | 100BANCHのプレスリリース

事例4.株式会社朝日新聞出版

  • 100周年記念イベントであることを明記
  • イベント内容・日時がひと目でわかるタイトル
  • 登壇する著名人の名前をタイトル冒頭に置くことで注目度アップ

参考:【週刊朝日創刊100周年】阿川佐和子さん出演! オンラインイベントを2月26日に開催/抽選で600名様を無料でご招待

プレスリリース作成の基礎知識

プレスリリース作成にあたり大切なことは、行動した人の想いを込めることです。しかし、見せ方にも工夫は必要です。

どのようなプレスリリースにもあてはまる、プレスリリース作成の基礎知識をご紹介します。

プレスリリース作成の基礎

POINT解説付き!テンプレートダウンロードはこちら

イベント開催のプレスリリースの見本

テンプレートを使ったインポート機能の詳細は、以下の記事をご覧ください。

さいごに

届けたい相手に、想いを届ける。そのための必須スキルのひとつとしてプレスリリース作成のスキルが挙げられます。

数え切れないほどのプレスリリースが日々配信され、インターネット上には多くの新しい情報が増えています。受け取る側にとっても正しい情報、自身が本当に知りたい情報と出会い、見極めることが必要になっていると言えるでしょう。

届けたい相手である、メディアや生活者一人ひとりに自社の想いを届けることは、決して容易ではありません。情報を詳細かつ届けたい相手にとって分かりやすく、そして魅力が伝わるプレスリリースにすることが求められます。

ひとつでも多くの企業の想いをのせたプレスリリースが配信され、届けたい相手に想いを届けるためにお役立てしていただけると嬉しいです。

【関連リンク】

イベント開催のプレスリリースに関するQ&A

PR TIMESのご利用を希望される方は、以下より企業登録申請をお願いいたします。登録申請方法料金プランをあわせてご確認ください。

PR TIMESの企業登録申請をするPR TIMESをご利用希望の方はこちら企業登録申請をする

この記事の監修者

吉田 優

吉田 優

2020年新卒でPR TIMESに入社。営業本部で様々な企業の広報・PRをサポート。2021年4月から「アクティブサポート担当マネージャー」として初めてプレスリリースを執筆するお客様へのサポートを中心に、カスタマーサクセスを担当しています。スポーツチーム・団体の広報・PR支援を行う「SPORTS TIMES」の責任者も担当。野球とビールとアイドルが好きです。

このライターの記事一覧へ